日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: IS-004
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大会準備委員会企画シンポジウム
コロナ問題をめぐる二つのアプローチ:哲学と心理学(3)
阿部 恒之北村 英哉原 塑
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抄録

新型コロナウィルスの感染拡大は,生命や健康上の重大問題であるばかりでなく,様々な社会問題を巻き起こした。

学校の閉鎖。営業自粛要請。自粛をしないパチンコ店と,その店名を名指しした大阪府知事。緊急事態宣言とその解除。海外におけるロックダウンによる強力な行動制限。様々な対策や行動が賛否の意見に曝され,数々の対立を生じた。

また,直接会うことが制限される中,コンピュータやスマホを使った在宅勤務やオンライン飲み会(Zoom飲み・LINE飲み),遠隔授業が普及し,画面越しのコミュニケーションが急速に発達した。操作パネルのタッチレス化,グローバル化に逆行するような鎖国的経済へのシフトなど,人と人との場の共有・交流や肌の触れ合いなどが極度に抑制された社会が,コロナ後の「ニューノーマル」になるという推測もある。

このようなコロナが招いた事態は,自由と公共性,あるいは同調圧力・正常性バイアス・楽観性バイアス,さらには身体性など,様々な問題を提起する。哲学と心理学という異なる立場から,これらの問題を,鼎談の形で議論したい。

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