都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
東京圏郊外住宅地における新型コロナウイルス感染拡大下の「居場所」形成と変容に関する研究
村田 夏菜子後藤 智香子新 雄太近藤 早映熊越 祐介吉村 有司小泉 秀樹
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2021 年 20 巻 2 号 p. 196-203

詳細
抄録

本研究では、首都圏の4つの郊外住宅地でのアンケートおよびインタビュー調査・分析を通して、新型コロナウイルス感染症感染拡大下における郊外住宅地居住者の「居場所」の形成やその変容を明らかにするとともに、感染拡大下において生活満足度を高めるための郊外まちづくりに関する示唆を得た。その結果、「居場所」の種類や数の変化自体は生活満足度に影響を与えないが、外出の自粛などライフスタイルの変化によって重要な「居場所」が失われると生活満足度が低下することが示唆された。感染症感染拡大下にて生活満足度を高めるためには、住宅地での生活するための選択肢を増やし、リアルな空間とデジタルな空間を融合させながら「居場所」を維持する工夫が必要であると考えられる。

著者関連情報
© (c) 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top