2021 年 31 巻 2 号 p. 198-203
本研究では,新型コロナウイルス感染症が日本の研究活動に与えた影響を詳細に把握するために,1,717名の研究者を対象とするアンケート調査により2020年1月頃から同年9月にかけての研究活動の状況を尋ね,回答者の所属地域と研究分野による違いに着目した分析を行った.分析の結果,コロナ禍による研究活動への影響の程度や研究活動の進捗状況,コロナ禍への対応策であるデジタルツールの活用状況は地域によって大きく異なることが示された.また,研究分野によって,研究活動を行っていく上での現状の懸念等は異なる傾向にあることが明らかとなった.