2021 年 36 巻 5 号 p. 747-752
〔目的〕ICU-AWを呈した新型コロナウイルス重症肺炎症例に対する急性期呼吸リハビリテーション介入の効果を明らかにすること.〔対象と方法〕50歳代男性.新型コロナウイルス重症肺炎の症例に対し,人工呼吸器離脱を目標に,病期に合わせた呼吸リハビリテーションを実施した.理学療法開始時,端座位開始時,人工呼吸器離脱時,集中治療室退出時の4つの時点で,呼吸・筋力・動作能力の項目について各々評価し,改善度を検討した.〔結果〕開始時に比べ,集中治療室退出時では,呼吸・筋力・動作能力の各評価項目で改善が認められた.〔結語〕呼吸リハビリテーションの介入は,呼吸・筋力・動作能力の各評価項目を改善させる効果が示唆された.