2021 年 77 巻 2 号 p. I_187-I_192
新型コロナウイルス感染症の流行は,100年ぶりに感染症が世界的に流行したという点で未曽有の事態であった.これは海運を中心とした国際ロジスティクスに対し大きな影響をもたらしたが,特徴的であったのは異なるロジスティクスの関係者に対し異なる影響が生じ,また様々な対応がなされたことである.本稿は,感染症に対するロジスティクス分野での知見を蓄積し今後の対応に貢献することを目的とし,コロナ禍においてロジスティクス関係者が行った対応を整理・比較するとともに,今後の対応を考察するものである.